音楽活動などを通じ、多様化社会の実現を目指している認定NPO法人アークシップが主催する講座「知ることからはじめよう」で、高校生の起業家・加藤路瑛さんが「感覚過敏」をテーマに話をしました。
12歳の時に「今」をあきらめない社会を作ることを掲げ、クラウドファンディング事業を立ち上げた加藤さん。起業後、自分が感覚過敏という症状であること知り、同じ症状を持つ人のため感覚過敏研究所を立ち上げました。現在、商品サービスの開発・販売に取り組んでいます。
マスク装着不可など、症状を缶バッチで可視化して周辺理解を促すことで、自身も精神の安定が保てるといいます。当初は、障害をラベリングすることへのネガティブ意見もあったとか。加藤さんは、「自分のありのままを表現することが、当たり前になる社会こそ理想。皆で、それを目指せばいい」と説得。身心の痛みと向き合い、その概念や原因を深く知ることで解決に一歩、近づけるとも。
本来、人間はお互いを理解できないもの。理解されたらラッキーぐらいの気構えでいれば、うまくいくことも多いといいます。人に迷惑をかけることは決して悪いことではりません。迷惑をかけたり、かけられたりして欠点を補うことで、相互理解が深まるとのこと。
時にユーモアを混ぜ、語り掛けるよう話をする加藤さん。質問タイムも設けられ、会場は活気づいていました。
同法人では今後もプロジェクト講座を実施していく予定。2月20日はADHD(注意欠陥・多動性障害)をテーマにした講座の参加者を募集しています。13時半から、セルテ横浜にて。参加費千円。申し込み・問い合わせは同法人☎045(323)9351。(神奈川新聞社・遠藤 陽子)
■ 2月20日(日)「知ることからはじめよう〜ADHD編〜」詳細はこちらから
https://www.arcship.jp/gochamaze/event/sirukoto6